技術士補試験の独学勉強法【テキスト紹介・勉強時間など】

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技術士補は、年齢・学歴・業務経歴等による制限の受験における前提条件がありません。どなたでも受験が可能です。

受験の勉強法は、基礎科目、適性科目、専門科目に対応する必要があります。ここでは、時間を取ることが難しい経験を積まれている社会人を対象にした勉強法について説明したいと思います。

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目次

技術士補の勉強法

技術士補の試験合格のための勉強配分

この3科目ともに合否の判定基準は、50パーセント以上の得点が必要になります。そのために、3科目通して平均的な実力を培う必要が必要になります。

ここが勉強を進める上で、大切なポイントになります。

具体的な得点は、基礎科目15点満点中8点以上の得点、適正科目15点満点中8点以上の得点、専門科目50点満点中25点以上の得点するように勉強をする必要があります。

技術士補の試験では、基礎科目と専門科目にて計算が必要な場合があります。学生の受験の場合は、手計算の慣れがあるかもしれません。

社会人の受験の場合は、手計算に不慣れになっているかもしれません。しかしながら、技術士補の試験では、電子式卓上計算機(百円ショップ等で販売されているような電卓)が使用可能です。

そのために、手計算に再度、慣れるためのトレーニングには必要ありません。

次に、実際の各科目の勉強法は、どのように取組めばよいかについて具体的に説明していきます。

基礎科目の具体的な勉強法

最初に、基礎科目について説明します。基礎科目は、科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題になります。

この基礎科目の試験は、4年制大学の自然科学系学部の専門教育範囲が試験の範囲になります。このように書くと非常に広い試験の範囲を想像されるかもしれません。

しかしながら、実際の試験は、5肢択1式のマークシートであり得点が50パーセント以上であることを考慮すれば、意外にハードルは下がります。

試験内容は、

  1. 設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計、品質管理等)
  2. 情報・論理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワーク等)
  3. 解析に関するもの(力学、電磁気学等)
  4. 材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジー等)
  5. 環境・エネルギー・技術に関するもの(環境、エネルギー、技術史等)

になります。

この内容ですと社会人経験が豊富な方もチャレンジできそうな感触がありませんか?

例えば、設計に従事されている方であれば、①の設計・計画に関しては業務を通して体得している場合が多いために過去問を5年から6年分を掲載したものを解けば十分になります。

②から⑤は、社会人経験の中で、どれかの分野に属されている可能性が一般に高いために、業務を通して体得しているために、過去問を5年から6年分を掲載したものを解けば十分になります。

これだけで、基礎科目の40パーセントをカバーしていることになります。

更に、①から⑤の中で、確実に得点が取れそうな分野を選択して、基礎から重点的に勉強して、過去問を5年から6年分を掲載したもの4回ほど繰返し解いてみれば試験対応可能な実力が得られます。

この3つの分野をカバーすることで60パーセントの得点を得ることができます。

最後に、保険のために、残りの2つの分野で得点を加える意味で、過去問を5年から6年分を掲載したもの時間のある限り解いておくとよいと思います。

適正科目の具体的な勉強法

次に、適正科目の試験は、技術士法の規定順守に関する適正を問う問題になります。

技術士法の第四章を一読しておくことが大切になります。経験を重ねた社会人経験が豊富な方でしたら、十分に経験から解ける範疇になります。

しかしながら、判断を迷うような出題もありますので、過去問を5年から6年分を掲載したものを幾つか解いて、出題形式になれておくことがポイントになります。

また、最近の技術的な課題・法令などのニュース報道の情報は、アンテナ感度を高めておく必要があります。

具体的には、最近の話題ですと、東京都中央卸売市場の築地市場 (中央区)から豊洲市場 (江東区)への移転に関する築地市場移転問題に対して技術者倫理の観点で技術士法等の視点で問題を整理するとトレーニングとしてよいと思います。

専門科目の具体的な勉強法

最後に、専門科目になります。専門科目は、予め登録した技術部門からの出題になります。

この合格を得るための勉強のポイントは、社会人の方であれば従事している業務の専門性が一番合致する技術部門を選択することです。

私は、電子電気部門を受験しましたので、電子電気部門の勉強法について説明します。電子電気部門の専門科目は、35問の中から25問を選択して解答します。

試験は、大きく電気回路・過渡現象・電動機・ロジック・通信・半導体・電子回路の分野から出題されます。

35問中25問を選択しますから、大雑把に7分野の中で5分野を重点的に勉強すればよいことがわかります。

そのように考えますと、意外にハードルが下がると思います。バランスとしては、5分野の中で、自信を持って解答できる分野を3分野抽出し、残りは2分野抽出します。

そして、3分野は重点的に、過去問を5年から6年分を掲載したもの解いて、確実に解答できるように実力を付けておきます。

2分野も過去問を5年から6年分を掲載したもの解いてトレーニングして、正答率を少しでも高めておきます。

このように勉強の範囲を限定することにより、時間の取ることが難しい社会人でも受験対応が可能になります。なお、技術士会のホームページに、13年分にわたる過去問が掲載されていますんで、出題の動向を一度確認されるのもよいと思います。

テキストの紹介

オーム社の出版している「 技術士第一次試験基礎・適性科目完全解答」がお勧めになります。

この本をお勧めする理由は、十分な量の過去問とその解説にあります。基礎的な大学レベルの教養があれば、これ一冊で受験突破が十分に可能であるからです。

コンパクトな一冊収まっていますので、通勤などの隙間時間に勉強が可能になります。

ただし、大学レベルの基礎知識や数学が前提となる部分の知識が過去の話で記憶として不明確になられている方もおられるかもしれません。

その場合は、手持ちの昔の教科書に目を通してみる。また、図書館で大学レベルの基礎知識や数学が記載されている本を借りるなどで対応できると思います。

さらに、現在は、スマートフォンをはじめ、インターネットが普及していますので、ネットで調べながら勉強するのも効率が良いと思います。

技術士第一次試験基礎・適性科目完全解答

難易度(勉強時間)

技術士補の試験は、3科目ともに5肢択1式のマークシートの得点として50パーセント以上が、合格基準になります。

技術士会のホームページに公開してある技術士補の試験合格の割合は、平均的に50パーセント前後の割合で合格者がでています。

つまり、2人に1人が合格しています。難易度として、それほど高いとは言えないと思います。これまで説明してきた勉強法を実践することで合格を勝ち取ることができると思います。

具体的な勉強時間は、経験を積まれている社会人の方であれば、基礎科目(20時間)、適正科目(20時間)、専門科目(50時間)の合計90時間あれば合格圏内を目指せると思います。

仮に、往復の通勤時間で2時間確保できるとしますと45日で対応可能です。通勤時間だけの勉強であれば、2ヵ月で合格のレベルに対応可能と思います。

試験内容

筆記試験(五肢択一式)

  • 基礎科目
  • 適性科目
  • 専門科目

合格基準

  • 適性科目の得点が50%以上
  • 共通科目2科目の各々について、得点がその科目の平均点以上
  • 基礎科目・専門科目の各々の得点が40%以上、かつ基礎科目及び専門科目の合計得点が50%以上

の全てをクリア

受験者数・合格率

年度受験者数合格率
2017年17739人48.8%
2016年17561人49.0%

試験情報

  • 資格種別:国家資格
  • 資格区分:20部門
  • 受験資格:なし
  • 試験日:10月上旬
  • 試験場所:全国各地
  • 問い合わせ先:公益社団法人 日本技術士会

試験情報の詳細は「技術士補試験の難易度・合格率・試験日など」で掲載しています。

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