技術士には20の部門があり、さらに細かく科目が分類されているため、自分に合う部門がどれなのかを選択することが極めて重要です。
数年に分けて複数部門、複数科目の取得が可能なため、経験値や理解度が高い分野から取得し、試験の傾向をつかんでから他の部門、科目を取得していくことになります。
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技術士(二次試験)の勉強法
過去問分析
マークシートの選択問題は、ひたすら過去問を勉強するに限ります。ノートにまとめるときは出題順にではなく、分野順に整理すると、暗記ミスが減ります。
論文は過去問と同じ問題が出題されることは多くないが、過去問との類似問題や派生問題が出題されることが多々あるため、過去10年間の問題を解けるようにしておきます。
ただ、やみくもにではなく過去10年間に2回以上出題されている問題に的を絞ります。
解答案の作成
過去問の出題頻度の高いものから論文の解答例を作成していきます。
ただやみくもの文章を書いていっても暗記するのに多くの時間を要していまうので、キーワードや短文でまとめていくと暗記効率が良くなる。
大体20~30の解答例を作成し暗記すると合格がかなり近くなります。
暗記法
20~30の論文を暗記するのはかなりの時間と気合を要するが、すべてを完璧に覚えようとするのではなく、浅く広く覚えていく感じで繰り返し暗記していくことが重要です。
読む<書く<声に出す の順で記憶定着率が大きくなっていくと言われますが、一番効果的なのは、覚えたての知識を人に聞いてもらうことです。
相手は友達や同僚や家族など誰でもいいのですが、なかなか相手が見つからないときはペットや壁に向かってしゃべりかけても大丈夫です。
大事なのは声に出して暗記した知識を話すことで薄い記憶から濃い記憶に代わり、記憶の定着率がかなり上がります。
受験時のテクニック
試験本番ではかなりの文字数を書き、途中で手が動かなくなる人もいるそうなので、シャーペンは軽くて持ちやすく、振って心を出すタイプのものを用意してください。
芯はHBではなくBか2Bを選んでください。力を入れずにかけるだけでなく、消す時も消えやすいです。
既定の文字数に届きそうにないときは、「はじめに」と「おわりに」で文字数を稼いでください。その部門の法律の第1条や歴史などを入れると好印象になります。
課題解決を問う問題では、特殊なことではなく、あくまで一般的な解決方法をいかに工夫して導き出したかという点に絞って書いてください。
試験対策を聞いてきた
「超効率勉強法‼️技術士合格講座」を運営しているカツヤさんさんに簡単な試験対策を聞いてきました。
- キーワード解説は白書・専門分野の書籍より抜粋する。
- キーワード暗記は「書いて覚える」他に、ドライブレコーダーに録音し、通勤・移動・家事の時間も有効活用する。
- 過去10年間の過去問題を並べて、出題傾向をつかみ、頻発するキーワードは必ず覚える。
- 合格する模範解答を読み、論文の書き方・文章展開の型を覚える。
- 覚えるインプットだけでなく、書くアウトプットの練習がとても大事。試験時間内に問題を読む・文章構成を組み立てる・読める字で書ききることができるようにひたすら練習することが必須。
- 働きながらの受験となり勉強のモチベーションが下がりやすいため、第3者(例えば論文添削講師)に並走してもらうと挫折しにくい。
- 口頭試験は、質問されたことが知らないことなら「存じ上げておりません。勉強致します。」と正直に言う。嘘をつくとバレる(試験管はその分野の技術士)上に、技術者倫理でマイナスされる。
詳しく知りたい方はコチラ
テキストの紹介
受験者数・合格率
年度 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2019年 | 24,326人 | 11.6% |
2018年 | 25,914人 | 9.1% |
2017年 | 26,253人 | 13.3% |
2016年 | 25,032人 | 14.6% |
2015年 | 24,878人 | 14.7% |
2014年 | 23,207人 | 15.1% |
2013年 | 23,123人 | 16.4% |
難易度(勉強時間)
1発合格はかなり厳しいので、2~3年かけて合格する覚悟で臨んでください。
必要な勉強時間は、年間200時間と言われています。建設系の中では最上位の資格なのでその分野の深い経験がないと、ただの暗記だけでは厳しい資格です。
その代り取得すれば、管理技術者になれるので仕事の幅が広がり、社内での地位も必ず上昇します。
資格手当は会社にもよりますが多いところでは10万円出るところもあり、建設系では平均で5万円程度です。
試験情報
- 資格種別:国家資格
- 資格区分:21種類
- 受験資格:あり
- 試験内容:筆記試験、口答試験
- 合格基準:各科目でそれぞれ60%以上の得点
- 試験日:8月上旬(筆記試験)12月上旬(口頭試験)→7月上旬(筆記試験)12月~1月(口頭試験)
- 試験場所:全国主要都市
- 問い合わせ先:公益社団法人 日本技術士会