CADの資格は実務経験がある人向けのものが多いので、大半は現場で経験を積んだ人が受けるため、初心者の取得は難しい資格と言われています。
ただ、未経験の人でもきちんと勉強をしてスキルを身につけることで、とれる可能性が全くないというわけではありません。
CADトレース技能審査の勉強法は、根気よく努力して、積み重ねることが重要で、過去問題に柔軟に対応できるようにすることが大切です。
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CADトレース技能審査の勉強法
効率よく勉強するには、まず専門用語を覚えることです。
専門用語がわからないままでは、どんなに覚えようと思っても頭に入っていきませんから、まずは専門用語を覚えてから、次へ進むことです。
最近はCADに関する解読本が多く販売されているので、独学でも学ぶことは可能ですが、実際に仕事で生かすようなレベルを目指すなら、CADスクールへの通学が無難といえます。
CADは、ソフトの操作だけならそれほど難しいものではなく、ある程度パソコンを使える人なら単純な線を描くことはすぐにマスターできます。
ただ、単純な図形を描けたからといって、実際に仕事でCAD操作が行えるということにはなりません。
仕事で使う時には、操作ができることはもちろん、製図に関する知識がなければ、図形を描くことはできません。
製図についても、基本的な製図法だけを覚えるのではなく、業界ごとの製図法を覚える必要があります。
一言で製図法といっても、建築製図と機械製図などでは記号や略号の使い方なども違いますし、意匠設計と設備設計でも違いがありますから、これらの知識を学ぶ必要があります。
CADはマウスを使用した操作が中心となりますから、解読本だけを見て知識を習得することは難しく、実際にソフトの操作を目で見て覚えた方が圧倒的に早く、身につきます。
特に、最近は2DCADよりも、3DCADが主流になりつつあり、3DCADは実際に操作をみないと理解するのは難しいといえます。
CADトレース技能審査を独学で学ぶには、解読本を購入するだけで大丈夫と思っているかもしれませんが、独学の場合、なかなか勉強の成果があまり期待できないので、通学や通信講座などを検討することをおすすめします。
ある程度の設計や図面に関する知識があれば、独学でも不可能ではありませんが、初心者の場合は、専門のスクールに通う方が効率的に勉強することができます。
スクールでは、ソフト代も学費に含まれていることが多いので、CADソフトを自費で購入するよりも安くなります。
テキストの紹介
CADトレース技能審査用の参考書は数少ない中「CADトレース技能審査トレーニングテキスト
また、図の描き方などもわかりやすく、特に初心者の人にはおすすめの参考書となっています。
パソコンの基礎知識からJISの規格まで、必要な知識を身につけることができ、CAD製図の説明もされているので、CADトレースの試験を受けるなら、もっておいた方がいいといえます。
ただ、基本的にAutoCADの使い方しか説明されていませんから、それ以外のCADソフトを操作しようと思っているなら、少し戸惑うかもしれません。
受験者数・合格率
機械部門 | 機械部門上級:28%、機械部門中級:42%、機械部門初級:39%ほど |
建築部門 | 建築部門上級:25%、建築部門中級:45%、建築部門初級:55%ほど |
難易度(勉強時間)
CADトレース技能審査の初級であれば、JIS製図が出題されるので、JISハンドブックを理解しておけば、それほど難しくはないかもしれませんが、中級・上級になると、合格率も25パーセント前後になりますから、幅広く勉強しておく必要があります。
試験は、筆記試験と実技試験があり、CADを使用して戸建ての専用住宅の特殊建築物の平面図をもとに、トレースを行うなどで、学科か実技のどちらかに合格した場合には、2年間合格した区分が免除されます。
合格基準
- 筆記試験:30点満点中、21点以上
- 実技試験:100点満点中、70点以上
試験情報
- 資格種別: 公的資格
- 資格区分:機械部門(上級・中級・初級)、建築部門(上級・中級・初級)
- 受験資格:あり
- 試験内容:筆記試験、実技試験
- 試験日:9月中旬、2月中旬
- 試験場所:全国各地
- 問い合わせ先:中央職業能力開発協会