浄化槽管理士の試験は年に1回しかありません。目安の勉強時間としては半年もあれば充分合格できるレベルに達する事ができます。
ですので、先ずは最初の3ヶ月間で環境大臣指定講習機関の日本環境整備教育センターから発刊されている「浄化槽の維持管理テキスト」を読み込み、残りの3ヶ月間で実際に出題された過去問題を中心に理解力を高めていきます。
なお、この流れはあくまで目安となりますので、仕事で忙しくて勉強に費やす時間がとりにくいといった場合には、過去問題に費やす時間を多く取る様にして、試験問題の傾向を把握する事もおすすめです。
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浄化槽管理士の勉強法
専門用語に慣れる事が大切
浄化槽管理士の試験は、(1)浄化槽概論 (2)浄化槽行政 (3)浄化槽の構造及び機能 (4)浄化槽工事概論 (5)浄化槽の点検、調整及び修理(6)水質管理 (7)浄化槽の清掃概論といった7つの科目が課せられています。
日常的に携わっている方であれば言葉の意味であったり、法令であったり基本的な事は理解できると思いますが、そうでない方には専門的な用語も多いために、何をいっているのか理解できないと思います。
したがって、先ずはテキストを一読する事から始める事が大切です。この時のポイントとして、まずはテキストを軽く読み流すという事が大切です。
テキストに記載されている要点や言葉など、しっかりノートに書き込んだり、暗記しようと必死にならない事です。あくまで、浄化槽管理士に対する大まかな概要を知る事や、専門用語などに慣れおく事に重きを置いてすすめる事が大切です。
読み流す程度であれば1週間もあれば一通り読み終える事ができるはずです。そして時間がゆるす限り数回は読み込むことができれば意外と馴染んでくるはずです。
過去問題を解いて理解力を把握
テキストを読み込んだ後には、実際に出題された過去問題を解いてみます。この時に注意したい事が、全然解けなくても落ち込まない事です。
大切な事は、どうしてその問題を間違えたのかといった理由を見つける事です。浄化槽管理士の試験問題に関しては正誤問題をはじめ穴埋め形式であったり組み合わせ問題、そして計算問題となっています。
この中でも正誤問題が全体の6割から7割程度を占めていますので、正誤の理由はもちろん他の回答群に対しても、どこが適切でないのかどうかをしっかり理解しておく事がポイントになります。
また、過去問題を解いていくか過程で、始めから正答できた問題に関しては、他の回答群の間違いをしっかり覚えておく事も大切です。正答できたからといった、その問題をないがしろにする事は避けましょう。
なぜなら、問題の中には必ず似たような問題が出題される事がほとんどですので、そういった場合には必ず正答できる様にしておく事も大切です。
技術に関する問題対策について
(3)浄化槽の構造及び機能 (4)浄化槽工事概論 (5)浄化槽の点検、調整及び修理の科目については、技術的な事が多く、普段から従事していない方にとってはとっつきにくい科目でもあります。
ですので、他の科目については基本的に暗記する事が多いですので、短期集中的に覚えるとして、これら3科目については重きをおいて勉強していく事をおすすめします。
なお、暗記方法については単語帳や便利なスマホアプリの読み上げ単語帳、といったものがおすすめです。
これなら通勤などの時間や昼休憩などに手軽に時間を有効に利用できますので便利です。
講習を利用しての取得
浄化槽管理士資格試験は、浄化槽技術管理者講習を受講して7科目に対する考査を受けて取得する方法もあります。
一般的には、試験と修了考査は同レベルといわれていますが、実際には試験の方が浄化槽に対する多くの知識が必要とされている事や、問題数が多いという事もあり難易度は高いといわれており、講習受講で取得するといった方が多いのも事実です。
とはいえ、受講料は129,700円と高額ですので、費用面で考えれば試験取得を目指したいのも本音ではないでしょうか。
テキストの紹介
過去問題に関しては、資格関連書籍で定評のあるオーム社から出版されている、「6ヵ年全問題収録 浄化槽管理士試験完全解答」がおすすめです。こちらは、2013(平成25)年度から2018(平成30)年度までの6ヵ年の過去問題が掲載されています。(改訂6版)
また、浄化槽法や環境省関係浄化槽法施行規則などといった関連法規も掲載されていますので、随時参照しながら勉強を進める事ができます。
また、参考テキストとして、こちらもオーム社から出版されている「浄化槽管理士試験 要点整理/演習問題」もおすすめです。
7科目の重要ポイントをはじめ、基礎知識の要点整理としても活用する事ができます。
なお、過去問題集は、過去問対策としては十分な量ではありますが、詳細な解説はありませんので参考テキストや他のテキストとの併用で理解力を高める事をおすすめします。
難易度(勉強時間)
合格基準点は、総合得点65点(満点の65%)以上となっており、一般的な国家資格同様といえます。そして合格率としては、軒並み20%前半と難易度は高めとなっています。
浄化槽に関して初心者の方が合格できるレベルに到達するには半年程度の勉強は必要と思います。
やはり専門的な用語や知識が求められますので、レベルは高いといえます。とはいえ、基本的には暗記する事が多く、特に関係法規などではしっかり覚える事で得点は取りやすいですので、そのあたりミスを最小限にする事で十分合格は可能といえます。
試験内容
浄化槽概論、浄化槽行政、浄化槽の構造及び機能、浄化槽工事概論、浄化槽の点検、調整及び修理、水質管理、浄化槽の清掃概論
合格基準
65%以上の正解率
受験者数・合格率
時期 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2018年 | 1,023人 | 19.3% |
2017年 | 1,007人 | 24.8% |
2016年 | 1,060人 | 24.4% |
2015年 | 1,156人 | 21.5% |
2014年 | 1,057人 | 20.0% |
試験情報
- 資格種別:国家資格
- 資格区分:なし
- 受験資格:なし
- 試験日:10月中旬
- 試験場所:全国主要都市
- 問い合わせ先:公益財団法人 日本環境整備教育センター