DTPエキスパートは、大きく5種類のカリキュラムに分かれており、その中にさらに細かいカリキュラムがあります。
毎年その中からランダムに出題されるので、全てをまんべんなく勉強する必要があります。
ここ数年間、問題文は殆ど変わっておらず、出題の際には選択肢がでる位置を微妙に変えているだけです。
なので、新しく追加された項目や、新技術以外のところは、過去の問題を丸暗記すれば対処できます。
ですが、問題数が多いので、ポイントを押さえて取り組まないと時間がかかりすぎてしまいます。
以下、それぞれの項目について勉強のコツを説明します。
カリキュラムごとのポイントだけを書いていきます。
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DTPエキスパートの独学勉強法
DTP
この項目は、DTPの制作に関わる企画→デザイン→制作の一連の基本的な流れについての項目です。
DTPの仕事をしている人であれば、ほとんどが実務で使う知識ばかりなので、この項目には時間を掛ける必要はありません。
ですが、「法令」の項目と「文字」の成り立ちについては、細かく出題されるので、注意しましょう。
DTPに馴染みがない人は、上記に加えて「紙面の設計」「版面の設計」を押さえましょう。この二項目は他の項目にも関わる用語がたくさん出てくるので、しっかりと覚えましょう。
色
「光」と「色」の二項目しかありませんが、ややこしい上に、配点が多いので確実に覚えましょう。
この項目に関しては、ほぼ全て出る可能性が高いうえに、選択問題にしやすいので、まんべんなく学習しましょう。
とくに、トーンカーブなどの画像を選択する問題が出てくるので、丸暗記するだけでなく、実際にアプリケーションを使って画像の変化を覚えるようにしましょう。
とくに、演色性に関する項目と、太陽光に関する項目は、特にややこしいので間違えないように覚えましょう。
印刷技術
印刷技術の歴史的変遷をしっかりと押さえましょう。「印刷方式」の違いについては、確実の理解するようにしましょう。
この項目は、「網点」について高確率で出題されるので、確実に答えられるようにしましょう。
特に、AMスクリーニングとFMスクリーニングの項目は、出題数も多く配点も高いのでここを間違えてしまうと正解率を大きく下げてしまいます。
あとは、印刷インキの特性についての項目も非常にややこしく、ひっかかりやすい問題が多いので、要注意です。
製本工程については、デザイン部門のみに携わっている人には実感が湧きづらいので、実物の紙を折ってみるなどして、体感で覚えるようにしましょう
情報システム
データについての項目はすべて押さえましょう。とくに、PDFの変遷は高確率で出ます。
ソフトウェアの、「画像処理」については、正確に理解していないと解くことが困難なので、必ず理解するまで勉強しましょう。
あとは、カメラについても用語と機能をあわせて覚えなければならず、一つでもずれて覚えてしまうと、すべての項目を間違えてしまうので、正しく覚えましょう。
最近は、デジタルデバイスの進化が著しいので、この項目も確実に押さえておきましょう。電子書籍やデジタルサイネージ、WEB関連の現在注目されている技術についても、どれか必ずでるので、確実に答えられるようにしましょう。
コミュニケーション
「情報デザイン」については、思考法について押さえておけば、ほかは常識の範囲で肩得られるでしょう。
「マーケティング」については、新傾向として、新しい問題が出る可能性が高いので、日頃から業界の研究を怠らないようにしてください。
WEB、デジタルの方面での注目が高まっており、年々出題のボリュームが増えているので、「クロスメディア」についてもしっかりと学習する必要があります。
その他ポイント
組版設計と、画像データ処理の計算は、どちらか必ず出題されると思ったほうがいいでしょう。出題数も多いので、確実に計算できるようにしましょう。
画像データ処理については、「JAGAT DTPエキスパート認証試験スーパーカリキュラム」には計算方法が載っていないので、別途、過去問を購入するほうが確実です。
DTPエキスパートのテキスト
DTPエキスパート認証試験スーパーカリキュラム
各項目のテキストに加え、過去問と模擬問題集がセットになっています。
値段は5,000円程と試験対策のテキストとしては少々値が張りますが、独学で取得を目指す場合、このテキストがないと合格することは難しいので購入しておきましょう。
試験対策だけではなく実務でも活用できるテキストとなっています。
DTPエキスパート受験サポートガイド
各項目の要点を抑えたテキストになっています。
私は購入していませんが、試験対策の仕上げとして購入している受験者が多いみたいです。
新詳説DTP基礎
これからDTPについて詳しく勉強したい方にお勧めのテキストです。
OS環境やソフトウェアから印刷・DTPの基礎知識、PDFと電子書籍まで写真や図解を用いて詳しく解説しています。
試験対策のテキストではありませんが、購入しておいて損はありません。ちなみに私の働いている会社でも3冊置いています。
試験難易度(勉強時間)
ここ数年の合格率は40%ほどですが、問題自体はそこまで難しいものではないので、資格としての難易度は高くありません。
難しい点があるとすれば、問題数が多く、1問1問にかけられる時間が少ないので、回答を迷う余裕がないからでしょう。
ほとんどの問題は暗記するしかないので、1ヶ月間、毎日2〜3時間程度勉強できればほぼ全てのカリキュラムを網羅できるでしょう。
要領がよく、記憶力に自信がある人であれば、1週間集中して勉強できれば合格できるでしょう。
受験者数・合格率
年度 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2016年 | 702人 | 45.2% |
2015年 | 752人 | 39.1% |
2014年 | 820人 | 43.3% |
試験情報
- 資格種別:民間資格
- 資格区分:なし
- 受験資格:なし
- 試験内容:筆記試験、課題試験
- 試験日:3月中旬、8月中旬
- 試験場所:全国主要都市
- 受験料:20,520円
- 問い合わせ先:公益社団法人 日本印刷技術協会