検定に向けては、ある程度学習が進んだところで過去問や対策問題集に取り組むことが必要になります。
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ロシア語能力検定の勉強法
NHKの語学講座
初心者が独学でロシア語検定を目指すなら、一番手軽なのはNHKの「ロシア語講座」でしょうか。
TVとラジオがありますが、まずラジオの入門編(週3回、6か月)をきっちりと受講して基礎を身につけることがおすすめです。
その上で余力があればTVやラジオの応用編も聞いて耳を慣らします。前週の内容をストリーミングでまとめて聴くことも可能です。
ただ、初めての言語は基本が定着するまでそれなりの時間がかかります。せっかく覚えたこともしばらく休むとリセットされてしまいがちです。
「ロシア語に触れる日」ができるだけ多くなるように、語学講座をうまく毎日の生活の中に組み込んでいきたいですね。
オンライン講座
英語ほど多くはありませんが、ロシア語にも各種のオンライン講座やスカイプによるレッスンなどがあります。検定対策ということであれば、文法事項のしっかりした解説も必要ですね。
「東京外語大学言語モジュール」は初学者を対象としたオンラインの「モジュール教材」(ある程度まで互いに独立しながら、全体として一つのまとまりをもった言語教材)で、誰でも無料で利用することができます。
発音・会話・文法・ボキャブラリーの4つのモジュールについて、基本的な内容がすべて網羅されています。
モジュール間にはゆるやかなつながりがあり、どこから学習してもいいのですが、反面、長期の学習計画は立てにくいかもしれません。
NHKの講座、あるいは自習用のテキストをペースメーカーとして、疑問点を解消し学習を深めるためにこの「モジュール教材」を利用する、といった形が良いのではないでしょうか。
テキストによる自習
自習に適した、CDつきのロシア語テキストもいろいろ出ています。
全部で20章からなるテキストであれば、週に1章ずつ進めて半年弱で終わらせよう、といった具合に、最初に全体を見渡して計画を立てやすいのが良いところです。
ただし、発音やリスニングのトレーニングを付属のCDだけに頼るのは心もとない気がします。ロシア語は格変化がかなり複雑ですが、繰り返し声に出し、耳で聞くことで覚えやすくなります。
テキストで自習する場合には、TVやラジオ、オンラインの音声教材などを併せて利用すれば、学習効果も高まり、毎日の学習に変化をつけられると思います。
過去問題集
ロシア語検定の解答付き過去問題集は市販されていませんが、「東京ロシア語学院」に直接出向いて購入するか、同校の通販を利用して入手することができます。3,4級の対策問題集はAmazon等で手に入ります。
テキストの紹介
黒田龍之助 著の「初級ロシア語文法」をお勧めします。
ずっしりとページ数もあり、お値段も安くはなく、タイトルには「文法」という文字がストレートに組み込まれ、気軽に手に取れる感じではないかもしれません。しかししっかりと基礎を固めてロシア語を自分のものにしたい人には、ぜひおすすめしたい本です。
このテキストの優れた点
著者が自ら序文で述べていますが、このテキストは「小説のように最後まで読み切れる文法」を目指しています。内容は多過ぎず少なすぎず、独学者にも分かりやすく書かれています。
また例文が豊富で、著者は「(この本の)例文をていねいに暗記していけば、ロシア語の初級段階は卒業」と述べています。
そして、会話調の易しい語り口は、独学者にとって心強いものがあるのではないでしょうか。
難易度(勉強時間)
どれくらい難しいか
ロシア語検定の難易度ですが、英語検定と違って受検者が少ないため、客観的な情報はあまり多くないようです。
直近の2016年10月の試験では、4級の合格率がおよそ6割、3級が5割、2級が4割弱、1級では1割にとどまっています。1,2級はかなりの難関といえるでしょう。
初心者が合格レベルに達するまでの期間
神奈川県の日本ユーラシア協会ロシア語講座では、週1回の受講で「半年でロシア語検定4級を、1年で3級を受検できる」ことを目指しているそうです。
独学のハンデはあるかもしれませんが、同じくらいの期間を目標としていいのではないでしょうか。
試験内容
- 1級・2級:筆記、聴取、会話(口頭作文)
- 3級:筆記、聴取、テクストの朗読(録音)
- 4級:筆記、テクストの朗読(録音)
合格基準
各科目6割以上の正解率
受験者数・合格率
2018年10月(第72回)
区分 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
1級 | 60人 | 10.00% |
2級 | 167人 | 27.54% |
3級 | 224人 | 46.88% |
4級 | 234人 | 64.53% |
試験情報
- 資格種別:民間資格
- 資格区分:1級~4級
- 受験資格:なし
- 試験日:5月(3級と4級のみ)、10月
- 試験場所:全国各地
- 問い合わせ先:ロシア語能力検定委員会