まずは放射線についてどれくらいの知識があるか知ることが大事です
放射線取扱主任者は試験の難易度から第1種から第3種までありますが、第1種は放射線についてどれくらい知っているかで勉強の方法が変わってきます。
物理、化学、生物、法令の分野で知識が求められているので理工系出身者あるいは放射線にかかわる仕事、環境にいる人に比べて文系の人は明らかに不利といえます。
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放射線取扱主任者(第1種)の勉強法
とにかく過去問題を解く
他の資格試験を受験したことがある人はわかると思いますが、試験問題は過去出題された類似問題がでてくることがあります。
最新の試験問題だけでよいので参考書もみないでとにかく解いてみます。そして答えをみて言葉や公式が少しでも理解できない場合は基本から勉強することをおすすめします。
一般的には物理が基本なので中学レベルの教科書か書店で「わかりやすい」とか「図解」というタイトルがついて放射線に関する本で概要を理解します。
数学も三角関数や自然対数も計算できなくても数式、公式は理解しておかないとあとで苦労します。
勉強方法として二つの方法
最終的に難関である第1種に挑戦する人でも簡単なエックス線作業主任者や第2種の試験を受けてからする方法といきなり第1種を受験する方法もあります。
第1種は試験範囲も広く他の試験勉強しても直接役立つことは少ないことは事実です。
過去問題を解いてみて勉強すればいけそうだと思う人は第1種に特化した勉強方法が無駄がなく合格への近道です。
勉強方法として過去問を解きますが、答えが問題の下にかいてあるので紙を置いて隠しておきます。
参考書として定番である放射性概論を所有していればわからない内容を参照することができるのであれば便利です。
過去問題中心で新しい年代から5年ほどさかのぼることが最低条件です。科目は法令以外は均等に勉強しますが比重は物理、化学、生物の方が理解しやすくなります。
放射線は半減期や壊変、アルファ、ベータ、ガンマ線という物理現象が元素記号の中で放射線源となりうる物質が人間という組織に影響を与えることを理解していくことが重要だからです。
エックス線作業主任者から勉強を始めると時間がかかりますが放射線特有の記号や公式、考え方になれることができるので理解が深まります。
わからない問題はあまり追求しない
過去問題の中には理解できない難問もありますが、あまり深追いすると嫌になってきます。独学なので誰にも聞くことができないのでネットで検索しても参考になる事も少ないです。
その時は印をつけて飛ばして次の問題を解いた方が良いです。類似問題がでてきたりもしますが思い切ってりかいできないままでも構いません。
この試験は全科目ごとに5割以上正解で得点の合計が6割あれば合格なので基本的な問題を落とさない方が得策だからです。
法律問題は注意が必要
東日本大震災の原発事故や放射能を取り巻く環境が時代ごとに変化しているので、放射線に関する法律もよく改正されているので注意が必要です。
最新の情報を適宜収集しておくことが大事です。過去問題でも訂正されていることもあるので注意が必要です。
テキストの紹介
「よくわかる 第1種 放射線取扱主任者試験 テキスト&問題集
他にも、「第1種放射線取扱主任者試験 マスター・ノート
受験者数・合格率
第1種
年度 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2018年 | 3,558人 | 23.7% |
2017年 | 3,767人 | 21.7% |
2016年 | 3,678人 | 21.4% |
2015年 | 3,853人 | 30.7% |
2014年 | 3,678人 | 25.9% |
第2種
年度 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2018年 | 2,238人 | 23.6% |
2017年 | 2,485人 | 20.2% |
2016年 | 2,623人 | 30.5% |
2015年 | 2,629人 | 29.9% |
2014年 | 2,642人 | 19.8% |
難易度(勉強時間)
過去問題を5年分をひととおり解けるまでの時間は必要です。物理、化学が得意であれば3か月あれば十分だと思います。
ただし第1種の合格率は20%、第2種でも30%で科目合格制がないので難易度はかなり高いことは覚悟しておかなければなりません。
他の試験ではあきらかに勉強してきていない受験者をみかけますが、放射線取扱主任者試験は特殊な分野でそれなりの知識を有している人が受験していることを知っておいた方がよいです。
合格基準
試験課目毎の得点が5割以上で、尚且つ全試験課目の得点が6割以上
試験情報
- 資格種別:国家資格
- 資格区分: 第1種、第2種、第3種
- 受験資格:なし
- 試験内容:筆記試験:択一式
- 試験日:8月中旬
- 試験場所:札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡
- 問い合わせ先公益財団法人 原子力安全技術センター