作業環境測定士を取得するためには、過去問を繰り返し解くことが最重要です。
それでは詳しい勉強法について記載していきます!
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作業環境測定士の勉強法
労働衛生一般
実務経験を活かすことはできないため、地道な勉強が必要です。
ただし、しっかり勉強すれば、合格ラインの60%をクリアすることは簡単です。
前半、「化学物質の吸収、代謝、蓄積」、「有害物質・化学物質と障害」、「有害物質とがん」、「金属と障害」、「鉱物性粉じんと障害」、「有機溶剤の健康障害」などの問題は、化学物質や粉じんの種類が、どのような病気を引き起こすかを確実に暗記します。
有機化合物は肝臓に影響を与え、無機金属は腎臓に影響が多い点など、系統的に暗記することを区別しておきましょう。
また、ベンゼンが白血病を引き起こす問題は頻出問題なので、しっかり暗記しておきます。
後半の「排気装置」や「保護具」の問題は、排気装置の種類や特徴、防毒マスクの種類(色と対象物質)を系統的に覚えておきます。
暗記が多いので、確実に覚えておくことが重要です。
労働衛生関係法令
前半は、実務経験とは異なるため、しっかりとした暗記が重要です。
後半は実務に関わる問題も出題されます。経験者は若干有利ですが、抜けのないように勉強しておくことが大切です。
前半の「衛生管理体制」や「健康診断」は、事業所の人数に応じて法律の効果が変わって来ることに気を付ける必要があります。こちらも系統的に覚えておく必要があります。
後半の「作業環境測定」の問題は、対象物質ごとに測定期間が異なる点、排気装置の自主点検期間の違いなどをしっかりと覚えておくことで、しっかりと点数を取ることができます。
デザインサンプリング
ある程度の経験がある方には、容易に想像が付く内容となっています。
問題を解きながら、サンプリングをイメージすることができる点が有利です。過去問を数回解き、確実な知識にすることが重要です。
前半の「作業環境」の問題は、A測定とB測定の測定方法をしっかりと理解し、「試料の捕集方法」は、対象物質とろ過材の違いを暗記しておくことが大切です。
特に「試料の捕集方法」は頻出問題なので、確実に暗記しておくことが重要です。
後半の「分布」と「作業環境評価」は、実際の測定現場をイメージしながら、対象物質がどのように拡散しているかイメージしながら解くと分かりやすいと思います。
分析に関する概論
高校で化学を勉強された方は、前半の化学の問題は簡単に解けるかと思います。
逆に、高校時代に化学を履修していない方には、若干難しいかも知れませんが、2カ月ほどの勉強で理解できるレベルなので、諦めずに勉強しておくことが重要です。
後半は分析機器に関する問題が出題されますが、暗記で充分問題を解けるので、容易に合格点を取れると思います。過去問を繰り返し解き、対象物質に対して、どの分析機器を使用するかを暗記しておきましょう。
最低3回は過去問を解き、試験に挑みましょう。
テキストの紹介
三好康彦著「第1種・第2種作業環境測定士試験 攻略問題集
過去5回分の試験問題が掲載されており、解答と分かりやすい解説が載っています。この一冊を最低3回解けば、比較的簡単に合格できます。
問題文の直ぐ下に解答解説が掲載されているため、解答解説はハガキなどで隠し、問題を解いてから解答解説を読むようにすると、効率よく勉強できると思います。
この問題集に掲載されている過去5回分の問題を解いておくと、似たような選択肢があるため、問題の傾向と対策ができます。
もし、更に深く勉強したい方は、「労働衛生一般」「労働衛生関係法令」は、「衛生管理者」の問題から出題されているため、「衛生管理者」の問題集を解いておくと、より深く勉強ができます。
難易度(勉強時間)
難易度としては「やや難しい」と言えます。
試験勉強は、1日2時間で約3か月程度の勉強期間が必要になります。
作業環境の実務経験を持たれている方であれば、デザインサンプリングのイメージ、評価のイメージがつきやすいため、もう少し短い2ヵ月程度勉強すれば合格できるかと思います。
ただし、高校時代に化学の履修をしていない方は、4科目目の「分析に関する概論」である程度高校化学の復習を行わなければならないため、試験勉強は余裕を持って4ヵ月前から行うようにしましょう。
受験者数・合格率
第1種
時期 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2017年 | 1,131人 | 71.1% |
2016年 | 1,096人 | 59.4% |
2015年 | 1,065人 | 67.5% |
2014年 | 1,046人 | 62.0% |
第2種
時期 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2017年 | 1,462人 | 40.4% |
2016年 | 1,446人 | 36.5% |
2015年 | 1,351人 | 37.5% |
2014年 | 1,407人 | 39.0% |
試験情報
- 資格種別:国家資格
- 資格区分:1種・2種
- 受験資格:あり
- 試験内容:筆記試験(択一式)
- 合格基準:各科目60点以上
- 試験日:8月、2月
- 試験場所:安全衛生技術センター
- 問い合わせ先:公益財団法人 安全衛生技術試験協会
合格基準に間違いがありました。ご指摘してくれた方ありがとございました!!(2021.7.15)