建築設備検査資格者は、制度総論から建築基準法令等、建築設備や換気・空調設備、電気設備や給排水衛生設備など、計10科目の講習科目を受講しないと修了考査を受験する事はできません。
ただし建築設備士などの有資格者に限っては一部の科目が免除されます。また、試験に関しては建築設備検査員講習の中から出題されます。
さらには講師の方中には重要となるポイントを教授してくれる場合もありますので、やはり講義をしっかり聞いておく事が合否のカギを握っているといっても過言ではありません。
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建築設備検査資格者の勉強法
テキストの上手な使い方
試験当日は講義で使用するテキストを持ち込むことができます。したがって、解らない問題などはテキストを参照する事が可能です。
とはいえ建築設備検査の試験範囲はかなり広く、テキスト自体もボリュームがあるため、問題毎に調べていたのでは試験時間内に終える事は到底難しいです。
ポイントとしては、テキストのどこに何が書いてあるかを把握しておく事が大切となり、重要と思える項目に関しては付箋とマーカーで印をつけておく事をおすすめします。
また、自作ノートや法令集など、テキスト以外の持ち込みは禁止ですので、ポイントとなる用語などはテキストの余白などに書き込んでおく事がポイントです。
おすすめの過去問について
どんな試験でも類似問題は過去問題から出題されるケースはよくあります。建築設備検査も同様に、ホームページに過去問が掲載されていますので、試験の内容を把握する上で参考になると思います。
また、余力がある場合には、建築設備士の問題を解いてみる事をおすすめします。建築設備に対するポイントは概ね共通しているところがありますので参考になります。
なお、建築技術教育普及センターでは、建築設備士の過去3か年分の問題が用意されていますのでそちらを参考にしてみても良いと思います。
試験時間は意外と短いので注意
試験時間は2時間で問題が30問となっていますので、見た感じに余裕と感じる方は多いと思います。ざっと1問当たり4分の時間で選択肢4つに対して1分といった計算になります。
理解していればいいのですが、テキストを参照する場合には、項目捜しに時間を取られてしまうと、あっという間に時間が過ぎていきますので注意が必要です。
したがって、先にも述べましたがテキストのまとめは非常に大切となります。
付箋を貼る場合には細かく分けるのではなく、大まかなインデックスのみとし、そこから該当となる箇所を探せるようにしておいた方が扱いやすいと思います
テキストの紹介
建築設備検査資格者に特化した過去問題集というのはありません。
ただし過去問題の参考資料として、建築資料研究社から出版されている「建築設備士学科問題解説集
このテキストでは、平成28年から平成24年の過去5年分の本試験問題を科目別に収録されており、全設問枝に解説付きとなっていますので解りやすいと思います。(2019年度試験テキストの場合)
問題の概要を把握する意味でもこれ一冊あれば他の参考書などは必要ありません。
なお、本問題集は建築設備検査資格者試験に特化したものではありませんが、共通する項目もあるため試験の概要をつかむ事ができる、さらには昨今建築を取り巻く環境は日々進化しており、技術や法令改正、建築設備業界の流れを理解する上でも参考になる問題集だと思います。
難易度(勉強時間)
この資格の難易度はそれほど高くはありません。平成28年度では終了考査を受けた654名のうち合格者は559名と約85%の合格率となっています。
また、正解数は30問中概ね20問以上の正答で試験合格する事ができるといえます。したがって講義をしっかり聞いておけばそれなりに合格できると思います。
ただし講義の時間は4日間で合計25.5時間と、試験範囲からすればかなり短いといえます。建築設備に対する知識や経験が無い方にとっては意外と厳しいかもしれません。
ですので、講義を受ける前には建築設備士に関する資料などの目を通してから受講する事がおすすめといえます。
受験データ
2017年度の合格者数は632人
試験情報
- 資格種別:公的資格
- 資格区分:なし
- 受験資格:あり
- 試験日:4日間の講習後に修了考査(筆記試験)
- 合格基準:30問中概ね20問以上の正答
- 受講日:年度により異なる
- 受講場所:札幌、東京、大阪
- 問い合わせ先:一般財団法人日本建築設備・昇降機センター