中古自動車査定士の資格は大きく分けて「小型・大型」に二種類となります。それぞれの資格においては、座学で専門の知識を覚える事と、実際に中古自動車の実車を査定する実技(現地でのOJT・各販売会社にて・実際には講習ではない)が要求されます。
前提条件として、受験資格では自動車免許が必要となり、自動車販売店もしくは整備の経験が半年以上。そして、協会所定の研修を修了する事が資格取得の最低条件となります。この場合は、「一般社団法人 日本自動車査定協会」となります。
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中古自動車査定士の勉強法
独学でどこまでできる?
さて、「独学で学ぶ」の視点から中古自動車査定士の資格取得に向けて勉強をしようとする時に、必要不可欠になる知識として、(講習における座学で経験する事ですが)自動車の基本構造やパーツ名をピンキリ覚える事が必要です。
これは、自動車が好きな方なら案外たやすい事となります。図書館等で自動車の構造についての書物を探せば細部まで学ぶ事が可能です。
そうして学んだ自動車の構造に関しては理解が出来た上で、では、実際に査定を業務として行う場合に、何処から手をつければよいのか?
この場合は、協会の研修云々は脇に置いて考えた時に、中古車販売店やディーラー、中古車買取店に趣き「査定用紙」を入手してください。
販売店と買取店では用紙の形式が違いますので、それぞれの査定方式を学ぶ事は困難ですが、一般社団法人 日本自動車査定協会(正規販売店向け)の査定記入用紙を入手すると良いでしょう。
入手したら、実車を見て査定をする訳ですが、最初はその中古車の加減点に関しては知識がありませんので、大まかに「ここに親指ほどの傷がある」とか「バンパーの色が抜けている」とか目視してわかる範囲の情報を記入していきます。
そうした経験を積み、とりあえず、外装を「診る」事に慣れておきます。
その上で、何処をどう言う風に修理・修復しているのかを見極める「コツ」を身に着ける訳ですが、これは経験豊富なセールスマンや買取店のスタッフに教えてもらう他手段がありません。ある種の「社外秘ノウハウ」となるからです。
座学や知識だけでは限界がある
もし本当にこの資格を武器に商売をしたいと考えるのならば、自動車販売に携われる会社に就職して、経験を積む事が一番の早道なのかと思います。
日本自動車査定協会の査定方法をお勧めする理由は、その方式が基礎の基礎だからです。中古車買取店の査定方式は、俗に言う「オークション」で主に基準としている査定方式であり、正規販売店で実施している方式とは違うのです。
ですから、基礎的な事を販売店等で学んだ上で、買取店で運用すると言うやり方なら融通が利きます。その逆の場合は「簡易→難解」になるので、買取店で仕事がしたいと言う場合であれば、知識なしでも何とかなります。異業種からの転職で本当の素人が査定をする場合があるからです。
肝心な「見極め」(事故車に当たるか否かを判断できるレベルまで到達するには)が出来る様になるには、はっきり言って独学は無理です。
上記で述べた買取店の素人さんでも入社後は系列店親会社の査定研修を受けるからです。ですので、「どこまで修理しているか」の肝の部分を学び経験を積むには「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ではありませんが、その業界に入らなければ得る事は出来ません。
独学では限界があります。教える側としても業務の傍らで教えていきますから一定の時間が必要となります。
テキストの紹介
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受験者数・合格率
2012年
– | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
小型 | 12,881人 | 82.9% |
大型 | 155人 | 98.1% |
難易度(勉強時間)
実際の試験自体は、座学が中心となり一定の時間数を終了して試験に臨めば、さほど難しくはありません。
但し、実際に査定資格を得るには実務経験が必要となり、その期間に如何にして査定台数をこなして、見る目を養うかがむしろ重要であり、その再確認的な意味合いで「査定資格試験」があります。
ですので、座学で学ぶ事はむしろ「後付け」の意味合いが大きいです。買取店での査定方式を学んでしまうと、その座学で学ぶ内容が「面倒」になって仕舞いますので、先に日本自動車査定協会の指針に従って学ぶ事が早道となるでしょう。
試験情報
- 資格種別:民間資格
- 資格区分:小型車試験、大型車試験
- 受験資格:あり
- 試験内容:筆記試験と実技試験
- 試験日:6月、12月(小型車のみ)
- 試験場所:全国各地
- 問い合わせ先 :一般財団法人 日本自動車査定協会