公認会計士の独学勉強法!合格に必要な勉強時間と効率的な進め方

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公認会計士試験は、資格試験の中でもかなりハードな部類に入ります。
「本当に自分に合格できるのかな」「何年も勉強して受からなかったらどうしよう」と、不安を感じながら勉強を始める人も多い試験です。

特に公認会計士は、必要な勉強時間が長く、科目数も多いため、なんとなく参考書を開いて進めるだけでは途中で苦しくなりやすいです。最初のうちはやる気があっても、学習量の多さに圧倒されたり、計算問題が思うように解けなかったりして、気持ちが折れそうになることもあります。

ただ、公認会計士試験は「頭がいい人だけが受かる試験」というより、長い期間コツコツ積み上げられるかどうかが大きく影響する試験です。勉強時間の目安を知り、自分に合った学習ペースを作り、短答式・論文式それぞれに必要な対策を進めていけば、合格に近づくことは十分に可能です。

この記事では、公認会計士試験に必要な勉強時間の目安や、受験経験者へのアンケート結果をもとに、どれくらいの学習量を見込めばよいのかを整理します。あわせて、初学者・大学生・社会人がどのように勉強を進めればよいのか、科目別の勉強法や失敗しやすいポイントも分かりやすく解説します。

2026年5月時点の情報となります

目次

受験資格と免除科目の確認

公認会計士試験は、年齢・学歴・職歴などによる受験資格の制限がありません。
大学生でも、社会人でも、高卒の人でも、条件を満たしていれば誰でも受験できます。

この点は、難関国家資格の中ではかなり大きな特徴です。
「会計系の学部を出ていないと無理なのでは?」「簿記の資格を持っていないと受けられないのでは?」と思われがちですが、受験するだけであれば、特別な資格や実務経験は必要ありません。

ただし、受験資格がないからといって、試験そのものが簡単というわけではありません。
むしろ、誰でも受けられる分、実際には学習量・継続力・計画性がかなり問われる試験です。

免除科目については、特定の資格や学位、実務経験がある人に限り、一部の試験科目が免除される制度があります。たとえば、税理士となる資格を持っている人は短答式試験の財務会計論、論文式試験の租税法が免除対象になります。また、税理士試験の簿記論・財務諸表論に合格している人は、短答式試験の財務会計論が免除対象です。会計専門職大学院の修了者・修了見込者は、短答式試験の財務会計論・管理会計論・監査論が免除対象になります。

対象者の例免除される科目の例
税理士となる資格を有する人短答式:財務会計論/論文式:租税法
税理士試験の簿記論・財務諸表論合格者短答式:財務会計論
会計専門職大学院修了者・修了見込者短答式:財務会計論・管理会計論・監査論
司法試験合格者など短答式:全部/論文式:企業法・民法
商学・法律学などの教授、准教授、博士の学位取得者短答式や論文式の一部科目

免除を受けるには、出願前に免除申請を行い、「免除通知書」を取得しておく必要があります。該当する資格や経歴があっても、自動的に免除されるわけではないため注意が必要です。

多くの受験生は免除なしで全科目を受験することになりますが、簿記論・財務諸表論に合格している人や、税理士資格を持っている人、会計専門職大学院に通っている人は、免除制度を確認しておく価値があります。対象になるかどうかで、学習計画や重点的に勉強すべき科目が変わってくるためです。

この記事では免除科目なしで受験するケースを前提に、勉強法や学習スケジュールを解説していきます。
実際に公認会計士試験を目指す人の多くは、すべての科目を一から学習することになるため、まずは通常の受験ルートを基準に考えておくと分かりやすいです。

免除制度に該当する可能性がある人は、事前に公式情報を確認しておきましょう。免除の有無によって、必要な勉強時間や重点的に対策すべき科目が変わってきます。

ざっくり合格率をおさらい

公認会計士試験の最終合格率は、近年7〜8%前後で推移しています。
数字だけ見るとかなり低く感じますが、この合格率には願書を出したものの受験しなかった人や、十分に準備できなかった人も含まれています。

そのため、合格率だけを見て必要以上に不安になる必要はありません。
ただし、短答式試験と論文式試験を突破する必要があり、学習範囲も広いため、気軽に受けて合格できる試験ではないのも事実です。

この記事では、合格率の数字に振り回されすぎず、免除科目なしで受験するケースを前提に、必要な勉強時間や勉強の進め方を整理していきます。

必要な勉強時間の目安

公認会計士試験に必要な勉強時間は、一般的には3,000時間〜5,000時間程度が一つの目安とされています。

ただ、実際の勉強時間は人によってかなり差があります。
簿記の知識がある人と、会計をまったく勉強したことがない人では、スタート地点が大きく違うからです。

そこで今回は、公認会計士試験の合格者12人を対象に、勉強時間の目安について簡単なアンケートを行いました。

事前知識の有無

事前知識人数
簿記2級以上の学習経験があった9人
簿記3級程度の知識があった5人
会計の知識はほとんどなかった8人

必要だと感じた勉強時間

勉強時間の目安人数
2,000時間未満1人
2,000〜3,000時間未満4人
3,000〜4,000時間未満8人
4,000〜5,000時間未満6人
5,000時間以上3人

最も多かったのは、3,000〜4,000時間程度という回答でした。
ただし、4,000時間以上必要だと感じた人も少なくなく、公認会計士試験はかなり長期戦になりやすい試験だといえます。

特に、会計の事前知識がほとんどない人や、仕事・大学生活と両立しながら勉強する人は、3,000時間でギリギリと考えるより、4,000時間以上を見込んでおいた方が安心です。

逆に、簿記2級や簿記1級の学習経験がある人は、会計科目の入り口でつまずきにくいため、必要な勉強時間を少し抑えやすい場合があります。
それでも、公認会計士試験は短答式と論文式の両方に対応する必要があるため、事前知識がある人でもまとまった学習時間は必要です。

アンケートから見えた勉強時間の考え方

今回のアンケートでは、3,000時間台を目安にしつつ、初学者は4,000時間以上を見込むという考え方が現実的に見えました。

もちろん、勉強時間が多ければ必ず合格できるわけではありません。
テキストを読むだけで終わってしまったり、苦手科目を後回しにしたりすると、時間をかけても点数につながりにくいです。

ただ、公認会計士試験では、短期間で一気に詰め込むよりも、長い期間をかけて何度も復習し、問題演習を重ねることが大切です。
必要な勉強時間を知っておくことで、「思ったより進まない」と焦りすぎず、現実的な学習計画を立てやすくなります。

公認会計士試験の具体的な勉強法

公認会計士試験の勉強は、とにかく範囲が広いです。
最初から完璧に理解しようとすると、かなり高い確率でしんどくなります。

特に初学者の場合、財務会計論の計算でつまずいたり、企業法や監査論の用語が頭に入らなかったりして、「これ、本当に最後まで終わるのかな……」と不安になることもあります。

ただ、公認会計士試験は、一度で全部を覚えるというより、講義・テキストで全体像をつかみ、問題演習で理解を深め、何度も復習して定着させる試験です。
最初から完成度100%を目指すより、まずは60%くらいの理解でも前に進み、2周目・3周目で精度を上げていく意識が大切です。

まずは財務会計論と管理会計論を優先する

公認会計士試験の勉強を始めるなら、まず優先したいのが財務会計論管理会計論です。
どちらも会計系の中心科目で、短答式試験でも論文式試験でも重要になります。

私自身も、最初は「とりあえず全科目をバランスよく進めた方がいいのかな」と思っていました。
ただ、実際に勉強を進めてみると、財務会計論と管理会計論は、あとから一気に追い上げるのがかなり大変な科目だと感じました。

特に財務会計論は、仕訳、財務諸表、連結会計、企業結合、金融商品、税効果会計など、出題範囲がとても広いです。
最初のうちは、問題を読んでも何をすればいいのか分からず、解説を見てもピンとこないことがありました。

それでも、基本的な仕訳や計算問題を何度も解いていくうちに、少しずつ「この問題はこう考えるのか」と分かる場面が増えていきました。
財務会計論は、短期間で急にできるようになるというより、毎日少しずつ手を動かして慣れていく科目だと思います。

管理会計論も同じで、原価計算や標準原価計算、意思決定会計などは、テキストを読んだだけではなかなか身につきません。
私も最初は、公式や解き方を覚えたつもりでも、少し問題の形が変わると手が止まることがありました。

そのため、管理会計論は早めに問題演習を始めて、間違えた問題を何度も解き直すようにしました。
最初から完璧に理解しようとするより、基本問題を繰り返して、解き方の流れを体に覚えさせるイメージです。

この2科目に共通しているのは、暗記だけでは点数につながりにくいということです。
企業法や監査論のような理論科目ももちろん大変ですが、財務会計論と管理会計論は、理解したうえで実際に解けるようになるまで時間がかかります。

だからこそ、私はこの2科目を勉強の軸にして、早い段階から毎日のように触れるようにしました。
1日で長時間まとめてやるというより、少しでもいいので継続して、計算感覚を落とさないことを意識していました。

会計科目が少しずつ安定してくると、勉強全体の不安もかなり減ります。
逆に、財務会計論や管理会計論が分からないままだと、「このまま続けて大丈夫かな」と不安になりやすいです。

最初から得意にする必要はありません。
むしろ、最初は分からないことだらけで普通です。大切なのは、早めに取りかかって、何度も戻りながら、少しずつ解ける問題を増やしていくことです。

その意味でも、公認会計士試験の勉強では、まず財務会計論と管理会計論を優先し、会計科目の土台を作ることが重要だと感じました。

インプットよりも復習と問題演習を重視する

公認会計士試験では、講義を聞いたりテキストを読んだりする時間も必要ですが、それだけで合格レベルに到達するのは難しいです。

「分かったつもり」になっていても、実際に問題を解いてみると手が止まることはよくあります。
そのため、インプットが一通り終わったら、できるだけ早く問題演習に入ることが大切です。

問題を解いて間違えたところは、テキストに戻って確認します。
この繰り返しで、知識が少しずつ使える形になっていきます。

特に短答式試験では、正確に素早く解く力が必要になるため、問題演習の量がかなり重要です。
ただ読むだけではなく、実際に手を動かして解く時間をしっかり確保しましょう。

理論科目は丸暗記よりも流れで理解する

監査論や企業法などの理論科目は、暗記量が多く感じやすい科目です。
最初は専門用語ばかりで、正直かなり眠くなる人も多いと思います。

ただ、いきなり細かい言葉を丸暗記しようとすると、途中で苦しくなります。
まずは「何のための制度なのか」「なぜこのルールがあるのか」という流れをつかむことが大切です。

監査論なら、監査の目的、監査計画、リスク評価、監査手続、監査報告という流れを意識します。
企業法なら、会社の設立、株式、機関、取締役、株主総会など、会社の動きに沿って整理すると理解しやすくなります。

流れが分かってくると、細かい知識も頭に入りやすくなります。

短答式と論文式を完全に分けて考えすぎない

公認会計士試験では、まず短答式試験を突破し、その後に論文式試験を受ける流れになります。
そのため、最初は短答式対策が中心になります。

ただし、短答式だけを意識しすぎると、論文式の勉強に入ったときに苦しくなることがあります。
特に理論科目は、短答式では選択肢を判断できればよくても、論文式では自分の言葉で説明する力が必要です。

最初から完璧な答案を書く必要はありませんが、重要な論点については「なぜそうなるのか」を少し意識しておくと、後の論文式対策につながります。

苦手科目を後回しにしすぎない

公認会計士試験の勉強でありがちなのが、得意科目ばかりやってしまうことです。
財務会計論が好きな人は計算ばかり、暗記が得意な人は理論ばかり、というように偏りが出やすくなります。

もちろん得意科目を伸ばすことも大切ですが、苦手科目を放置すると、試験直前にかなり焦ります。
特に管理会計論や企業法、監査論は、苦手意識があると後回しになりやすいので注意が必要です。

苦手科目は、長時間まとめてやろうとすると気が重くなります。
毎日30分だけでも触れる、基本問題だけでも解く、重要論点だけ確認するなど、少しずつでも継続する方が現実的です。

勉強スケジュールのパターン

公認会計士試験の勉強スケジュールは、生活スタイルによって大きく変わります。
毎日まとまった時間を取れる人と、仕事や学校と両立しながら進める人では、無理のないペースが違うからです。

ここでは、免除科目なしで受験する場合を前提に、代表的なスケジュールのパターンを整理します。

1年半〜2年で合格を目指すパターン

短期間で合格を目指す場合は、かなり勉強中心の生活になります。
大学生や、受験に専念できる人、仕事量をある程度調整できる人向けのスケジュールです。

時期学習内容
1〜6か月目財務会計論・管理会計論を中心に基礎固め
7〜12か月目監査論・企業法も加え、短答式対策を本格化
13〜15か月目短答式の過去問・答練・弱点補強
16〜18か月目論文式対策、租税法・選択科目、答案練習

このパターンは、かなり濃い勉強量が必要です。
「できるだけ早く受かりたい」という人には向いていますが、毎日の勉強時間が少ないと途中でかなり苦しくなります。

特に初学者の場合、最初の半年で会計科目の基礎をどこまで固められるかが大事です。
ここで財務会計論と管理会計論が不安定なままだと、後半に監査論・企業法・租税法などが重なったときに負担が一気に増えます。

2年〜3年でじっくり目指すパターン

働きながら勉強する社会人や、大学生活と両立しながら進める人は、2年〜3年ほど見ておくと現実的です。

時期学習内容
1年目財務会計論・管理会計論の基礎、監査論・企業法の導入
2年目前半短答式対策、過去問演習、答練で実戦力をつける
2年目後半短答式合格後、論文式対策へ移行
3年目論文式の答案練習、租税法・選択科目の仕上げ

このパターンは、無理なく続けやすい一方で、モチベーションを保つ工夫が必要です。
期間が長くなるほど、最初に勉強した内容を忘れやすくなるため、定期的な復習を組み込んでおくことが大切です。

私自身も、短期間で一気に詰め込むより、ある程度余裕を持って繰り返した方が理解は残りやすいと感じました。
特に会計科目は、少し期間が空くと計算感覚が鈍りやすいので、短時間でも継続して触れることが大切です。

社会人向けのスケジュール

社会人の場合は、平日に長時間勉強するのが難しいことも多いです。
そのため、平日は短め、休日にまとまった時間を取る形が現実的です。

曜日勉強時間の目安内容
平日1〜3時間講義視聴、復習、短い問題演習
土日5〜8時間計算問題、答練、まとまった復習
休みの日6時間以上苦手科目の補強、過去問演習

社会人は、予定通りに進まないことを前提にしておいた方がいいです。
仕事が忙しい時期や疲れている日は、計画通りに勉強できないこともあります。

そのため、毎日完璧にこなすよりも、週単位で調整する考え方がおすすめです。
平日にできなかった分を休日に回す、疲れている日は暗記だけにするなど、続けるための余白を持たせると挫折しにくくなります。

大学生向けのスケジュール

大学生は、社会人よりも勉強時間を確保しやすい反面、授業・アルバイト・就活とのバランスが課題になります。

時期学習内容
大学1〜2年財務会計論・管理会計論の基礎、簿記の理解
大学2〜3年短答式対策、監査論・企業法の強化
大学3〜4年論文式対策、租税法・選択科目、答案練習

在学中合格を目指すなら、早めに学習を始めるほど有利です。
ただし、大学の試験や就職活動と重なる時期は勉強時間が落ちやすいため、忙しくなる前に会計科目を進めておくと後が楽になります。

大学生の場合、時間があるように見えても、油断するとあっという間に期間が過ぎてしまいます。
「時間ができたらやる」ではなく、授業のない時間や朝・夜の時間を固定して勉強する方が続けやすいです。

初学者向けのスケジュール

会計の知識がほとんどない人は、最初から公認会計士試験の全体像を完璧に理解しようとしなくて大丈夫です。
まずは簿記の基礎や財務会計論の入り口に慣れるところから始める方がスムーズです。

時期学習内容
最初の1〜3か月簿記・仕訳・財務会計論の基礎
4〜6か月目管理会計論、財務会計論の基本問題
7か月目以降監査論・企業法を加えて短答式対策
短答式後論文式対策、租税法・選択科目

初学者は、序盤で「全然分からない」と感じる場面が多いと思います。
ただ、最初からスラスラ理解できる人の方が少ないです。

大事なのは、分からないところで止まりすぎないことです。
一度で理解できなくても、問題演習や復習を重ねる中で少しずつつながってくる部分があります。

よくある質問

ぶっちゃけ公認会計士試験は独学でも合格できますか?

独学で合格する人もいますが、かなり難易度は高いです。
公認会計士試験は科目数が多く、短答式と論文式の両方に対応する必要があります。

特に初学者の場合、「どこまで理解すればよいのか」「どの順番で勉強すればよいのか」が分かりにくく、途中で迷いやすいです。費用を抑えたい場合でも、通信講座や答練、模試だけは活用した方が学習の方向性を確認しやすくなります。

簿記の知識がなくても公認会計士を目指せますか?

簿記の知識がない状態からでも目指せます。
ただし、財務会計論や管理会計論では簿記の考え方が土台になるため、最初はかなり大変に感じる可能性があります。

会計の勉強が初めての人は、いきなり難しい論点に入るより、仕訳や貸借の考え方に慣れるところから始めると理解しやすくなります。最初に時間がかかっても、基礎が固まるとその後の勉強が進めやすくなります。

短答式試験と論文式試験の勉強は分けた方がいいですか?

最初は短答式対策が中心になりますが、完全に分けて考えすぎない方がよいです。
短答式では正誤判断や計算スピードが問われますが、論文式では知識を文章で説明する力が必要になります。

短答式の勉強中でも、重要論点について「なぜそうなるのか」を意識しておくと、論文式対策に入りやすくなります。最初から答案を完璧に書く必要はありませんが、理解を伴った学習をしておくことが大切です。

税理士との違いは?

公認会計士は、主に企業の決算書が正しいかを確認する監査の専門家です。監査法人や大企業、コンサル会社などで働く人が多くなります。

一方、税理士は、確定申告や法人税申告、税務相談などを行う税金の専門家です。中小企業や個人事業主を支える仕事が中心です。

ざっくり言えば、大企業の会計や監査に関わりたいなら公認会計士、税務や独立開業に興味があるなら税理士が向いています。

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