中国語検定3級(中検3級)に合格するためには、「単語」「文法」「リスニング」「読解」などをバランスよく勉強する必要があります。
ただし、参考書を何冊も購入すればいいというわけではありません。
中国語検定3級の教材には、
- 基礎から学ぶテキスト
- 単語帳
- 文法書
- リスニング教材
- 試験対策問題集
- 過去問題集
などがあり、それぞれ役割が違います。
基本的には、基礎を学ぶ教材→3級対策問題集→過去問という順番で進めるのがおすすめです。
また、中国語では漢字を見れば何となく意味を推測できることがありますが、音声になると話は別。
「文章なら分かるのに、聞いた瞬間に何を言っているのか分からない……」
ということも珍しくありません。
特にピンインや四声を曖昧なまま覚えてしまうと、単語を知っているのに聞き取れないという状態になりやすいため、学習の早い段階から音声を使った練習を取り入れましょう。
以前は「CD付き教材」が便利でしたが、現在は音声ダウンロードやスマートフォンでの音声再生に対応した教材も増えています。
ここでは、中国語検定3級を目指す人におすすめのテキスト・単語帳・問題集・過去問を、目的別に紹介します。
中国語検定3級のテキストは何冊必要?
最初から大量の参考書を購入する必要はありません。
独学で3級を目指すのであれば、基本的には、
①単語帳
②文法・総合テキスト
③3級対策問題集
④過去問
という組み合わせで十分です。
発音に自信がない人は、これに発音専門の教材を1冊追加するといいでしょう。
逆に避けたいのが、似たような参考書を5冊も6冊も購入して、どれも半分しか終わらないパターンです。
中国語検定に限った話ではありませんが、参考書は「何冊持っているか」ではなく「何回やったか」の方が重要です。
1冊決めたら繰り返し使い、間違えた問題を減らしていきましょう。
中国語検定3級のおすすめテキスト・参考書
発音を基礎から学ぶ「紹文周の中国語発音完全マスター」
中国語をこれから本格的に勉強する人や、発音に苦手意識がある人におすすめなのが『紹文周の中国語発音完全マスター』です。
中国語検定3級専用の試験対策本ではなく、中国語の発音そのものを基礎から学ぶための教材です。
母音・子音・声調などについて、口の形の写真やイラストを使って解説されているため、「音声を聞いてマネしてください」で終わらないのが特徴。
中国語学習ではピンインを見て正しい音をイメージできることが重要です。
特に、
「nとngの違いが分からない」
「四声を聞き分けられない」
「自分では同じように発音しているつもりなのに通じない」
という人は、試験問題を大量に解く前に一度発音を整理しておくと、その後のリスニング学習が進めやすくなります。
現在は出版社サイトから音声を利用できるため、繰り返し聞きながら練習できます。
こんな人におすすめ
- 中国語を始めたばかりの人
- ピンインが苦手な人
- 四声を聞き分けられない人
- リスニング問題が苦手な人
発音を徹底的に練習するなら「日本人のための中国語発音完全教本」
発音教材をもう1冊挙げるなら、『日本人のための中国語発音完全教本』もおすすめです。
口の形や口の中の動きを写真・イラストで確認しながら、中国語の発音を練習できます。
音声だけでなく発音解説動画も用意されているため、独学でも「舌や口をどう動かせばいいのか」を確認しやすいのが特徴です。
すべての受験生に必要というわけではありませんが、発音やリスニングで苦戦している人には心強い1冊です。
なお、発音教材を2冊とも購入する必要はありません。実際に中身を確認して、自分に合いそうな方を1冊選べば十分です。
単語対策なら「改訂版キクタン中国語【初中級編】中検3級レベル」
単語帳としておすすめしたいのが、『改訂版キクタン中国語【初中級編】中検3級レベル』です。
名前の通り、中国語検定3級レベルに対応した単語帳なので、3級受験者には非常に使いやすい教材です。
改訂版には896語が収録されており、中国語検定3級で使用される語彙などをもとに選定されています。
単語だけをひたすら暗記するのではなく、音声を使って「目」と「耳」の両方から覚えられるのがキクタンシリーズの特徴です。
中国語は漢字を見ただけで意味を推測できる単語も多いため、ついつい「見て分かる=覚えた」と思ってしまいがち。
ところがリスニング問題で同じ単語が出てくると、
「……誰ですか、あなた?」
となることがあります。
そのため、単語を覚えるときは、
中国語を見る→意味が分かる
だけではなく、
中国語を聞く→意味が分かる
ところまで持っていくことが大切です。
音声を繰り返し聞き、自分でも発音しながら覚えていきましょう。
こんな人におすすめ
- 3級レベルの単語をまとめて覚えたい人
- 単語と発音を同時に覚えたい人
- 通勤・通学時間を利用して勉強したい人
- リスニング対策も兼ねたい人
文法をじっくり理解するなら「Why?にこたえるはじめての中国語の文法書」
中国語の文法を「なぜこの語順になるのか」まで理解したい人に向いているのが、『Why?にこたえるはじめての中国語の文法書』です。
3級専用の対策本ではありませんが、中国語の基礎文法を体系的に学ぶための参考書として使えます。
中国語は英語ほど語形変化が多くないため、一見すると文法は簡単そうに見えます。
しかし実際には、
- 語順
- 助動詞
- 介詞
- 補語
- 比較表現
- 「了」などの使い方
といった部分で混乱しやすくなります。
問題の答えだけ暗記するのではなく、「なぜこの形になるのか」を理解したい人には相性のいい教材です。
ボリュームがあるので、試験直前に最初から最後まで読む本というより、普段の学習や分からない文法を調べるための参考書として使うのがおすすめです。
語順を体に覚えさせる「改訂新版 口を鍛える中国語作文―語順習得メソッド―【初級編】」
中国語の語順がなかなか身につかない人には、『口を鍛える中国語作文』も役立ちます。
日本語を見て、すぐに中国語へ変換する「瞬間作文」のようなトレーニングを行う教材です。
文法書を読んで、
「なるほど、分かった!」
と思った5分後に問題を解いたら全然できない。
語学学習ではよくあります。
これは「理解すること」と「使えること」が別だからです。
そこで、日本語から中国語へ何度も変換することで、中国語特有の語順を頭ではなく感覚として身につけていきます。
中国語検定3級では日文中訳にも対応する必要があるため、文法知識を実際に使える形へ変えていくトレーニングとして活用できます。
中国語検定3級のおすすめ問題集
まず1冊選ぶなら「改訂版 出るとこだけ!中国語検定3級 合格一直線」
「3級対策の本を1冊だけ買うならどれ?」
という人に候補として挙げたいのが、『改訂版 出るとこだけ!中国語検定3級 合格一直線』です。
2023年に改訂され、直近の出題内容・出題形式を踏まえて内容や練習問題が見直されています。
特徴はタイトル通り、試験に出やすい部分へ重点的に取り組めること。
筆記だけではなく、
- 文法
- 語彙
- リスニング
まで1冊で勉強できるため、何冊も問題集を購入したくない人にも向いています。
28日間の学習プログラムが組まれているので、
「何から勉強すればいいのか分からない」
という人にも使いやすいでしょう。
試験まで時間が限られている人はもちろん、3級対策の最初の1冊としてもおすすめです。
筆記を徹底的に鍛える「合格奪取!中国語検定3級トレーニングブック【筆記問題編】」
とにかく問題をたくさん解きたい人におすすめなのが、『合格奪取!中国語検定3級トレーニングブック【筆記問題編】』です。
3級の筆記試験対策に特化しており、練習問題は680問。
語彙や文法だけではなく、長文なども含めて大量に問題演習できます。
参考書を読んで理解しただけでは、試験本番で得点できるとは限りません。
問題を解く
↓
間違える
↓
解説を読む
↓
もう一度解く
この繰り返しで、知識が「試験で使える知識」に変わっていきます。
特に文法問題で同じようなミスを繰り返している人にはおすすめです。
模擬試験も収録されているため、一通り学習した後の実力確認にも使えます。
リスニングを重点的に鍛える「改訂版 合格奪取!中国語検定3級トレーニングブック【リスニング問題編】」
リスニングが苦手なら、筆記とは別にリスニング専用問題集を使うのも有効です。
『改訂版 合格奪取!中国語検定3級トレーニングブック【リスニング問題編】』は、2023年に発売された改訂版で、3級のリスニング対策に特化しています。
150問の練習問題に加えて模擬試験も収録。
さらに全問題にピンイン、日本語訳、解説が用意されているため、
「答えは分かったけど、なぜ聞き取れなかったのか分からない」
という状態を防ぎやすくなっています。
リスニング問題は、答え合わせをして終わりではありません。
聞き取れなかった文章について、
- スクリプトを確認する
- 知らない単語を調べる
- ピンインを確認する
- 音声をもう一度聞く
- 自分でも音読する
という流れで復習すると効果的です。
試験を正確に知るなら「中検公式ガイドブック 3級」
もう1冊チェックしておきたいのが、日本中国語検定協会編の『中検公式ガイドブック 3級』です。
一般的な参考書と違い、中国語検定を実施する日本中国語検定協会が編集している公式教材というのが最大の特徴。
3級の出題形式だけでなく、
- 学習のポイント
- 基本語彙
- 練習問題
- 模擬テスト
などがまとめられています。
「そもそも3級では何を勉強すればいいの?」
という段階の人にも向いています。
市販の問題集を何冊も比較して迷ってしまうなら、まず公式ガイドブックで3級の全体像を把握してから、苦手分野に合わせて教材を追加する方法もおすすめです。
中国語検定3級の教材はどう組み合わせる?
ここまでいろいろ紹介しましたが、全部買う必要はありません。
目的別に組み合わせるなら、次のようなイメージです。
中国語初心者から3級を目指す場合
発音教材+キクタン+文法書+3級問題集+過去問
まず発音・単語・文法の基礎を固めてから、試験問題へ進みます。
すでに4級程度の実力がある場合
キクタン初中級編+3級問題集+過去問
基礎ができているなら、発音教材や入門書を最初からやり直す必要はありません。
3級レベルの語彙を増やしながら問題演習を進めましょう。
試験まで時間がない場合
「出るとこだけ!中国語検定3級 合格一直線」+過去問
教材を広げすぎず、出題頻度の高い内容を優先します。
余裕があれば、苦手分野だけ別教材で補強しましょう。
リスニングが苦手な場合
キクタン+リスニング問題集+過去問
毎日少しでも中国語を聞く時間を作ることが重要です。
週末に3時間まとめて聞くより、毎日15~30分でも中国語の音に触れる方が続けやすいでしょう。
テキストを買ったら最初に過去問を1回解いてみよう
「過去問は最後の仕上げに使うもの」と考える人も多いですが、最初に一度解いてみるのもおすすめです。
もちろん、勉強前なので点数が低くても問題ありません。
目的は現在地を知ることです。
例えば、
「単語は意外と分かるけどリスニングが壊滅的」
「文法問題だけ全然分からない」
「読解にはそれほど苦労しない」
など、自分の弱点が分かれば教材選びもしやすくなります。
全部苦手だった場合は……予定通り基礎から頑張りましょう。
最初に弱点を把握し、必要な教材だけ購入する方が効率的です。
中国語検定3級のテキストは音声を必ず活用しよう
中国語の参考書を購入して、音声を一度も聞かずに本だけ読んで終わるのはもったいありません。
特に3級では、単語を「見て分かる」だけでは不十分です。
例えば新しい単語を覚える場合も、
漢字を見る→意味を確認→ピンインを見る→音声を聞く→自分で発音する
ところまでセットにすると、リスニング対策にもつながります。
最近の教材はCDだけでなく、音声ダウンロードやスマートフォンでの再生に対応しているものも多いため、移動時間なども活用できます。
「机に向かわないと中国語を勉強できない」という状態にしないことも、学習を続けるコツです。
